
40代で仕事が辞められるとか、ホントですかね。
いくらぐらい貯金があれば、セミリタイアができるのか知りたいです。
こんな疑問に答えます。
①セミリタイアに必要な貯金額
②セミリタイア「FIRE」の4%ルール
③セミリタイア可能な貯金額は、年齢によって違う
④セミリタイアを達成するため、今日からできること
会社が辛くてやめたい。嫌いな仕事をしないで暮らしたい。
僕もいつも考えてます。セミリタイアとかできたら良いですよね。
実際の所どうなのか、早速みていきましょう。
セミリタイアに必要な貯金額
仕事を早期退職して、セミリタイア。
考えただけでもハードルが高そうです。
いったいいくら貯金があったら実現可能なのでしょうか?
まずは、最近ニュースでも話題になっていた、退職後のお金の話です。
老後2,000万円問題
政府が公表した、老後に必要な資金の額は、2,000万円。
「年金だけでは、老後の生活は成り立ちませんよ」という
あまりに正直な表明だったため、大騒ぎになりました。
高齢世帯での平均は、毎月の収入ー支出=マイナス5万円
不足分を毎月貯蓄から取り崩すとすると・・・
残り人生を30年として、約2,000万円が必要ということに。
これからも、「公的年金だけでは限界です」
というアナウンスが小出しに発表されてくるでしょうね。
生活水準が高いと、1億円が必要な場合も
しかし、先ほどの事例は、年金額が高い現在の高齢者の話。
年金額は、この先先細りしていくことが考えられます。
月の生活費が35万の人で、退職して年金収入が20万の場合、退職後5,000万円近くが不足する計算です。
さらに、55歳でセミリタイアするためには、退職までの10年間の生活費に5,000万円、必要な貯蓄額は1億円近くにもなります。
かなり無理そうな数字ですね。
田舎で節約して暮らすなら、1,000万円でもセミリタイア可能
一方、例えば田舎で、
・家賃を格安に抑える。
・激安戸建を100万ぐらいで購入する。
・生活費を10万以下に抑えつつ、たまにバイトで生活費の半分ぐらいの収入を得る。
と言った、ミニマムなリタイア生活を送る方も増えています。
この場合、年間の持ち出し支出を、マイナス50万ぐらいに抑えれば、
50万×20年=1,000万円で、45歳でセミリタイアも可能です。


セミリタイア「FIRE」の4%ルール
FIREムーブメントが、米国で話題です。(Financial Independence, Retire Early)
簡単にいうとアーリーリタイアを目指そう!という流れ。
近年の世界的な株高も追い風になってますね。
ここで提唱されているのが、「4%ルール」です。
FIREによる取り崩しルールとは
米国のTrinity Studytという研究で発表されたのが、通称4%ルール。
「退職時の投資資金(貯金)を、毎年4%取り崩して生活しても、30年後は90%以上の確率で現金が残っている」と言う結果が出ました(ざっくりですが・・)。
つまり、毎年の生活費の25倍の貯金(投資資金)があれば、30年は暮らしていけるって事です。
例えば、毎年の生活費200万円なら、
200万円×25=5,000万円あればリタイア可能になります。
ここでの前提は米国市場の株式・債権に長期投資する事、です。
FIREの前提は、米国市場への長期投資
FIREの投資方法の基本は、米国のS&P500(米国の代表的な株価指数)に連動した、投資信託・ETFに投資する、いわゆるインデックス投資になります。
ETFとは、指数に採用されている銘柄を、均等に詰め合わせたパッケージの金融商品です。個別株よりもリスクが分散されるため、長期のパフォーマンスが安定する、と言う特長があります。
ちなみにS&P500の超長期(30年〜50年)リターンは、年間平均7〜10%となっています!
FIREの4%は、S&P500の平均7%から米国のインフレ率3%を引いた数字です。
インフレ率が1%の日本なら5〜6%ルール(年間生活費×20倍でセミリタイア)も可能かもしれませんね。
また、米国株投資では、高配当個別株で安定した配当収入を得る手法もあります。
三菱サラリーマンさんの事例
ここで、FIREを実践した、ネットで話題の有名人「三菱サラリーマンさん」の事例を見てみましょう。
三菱サラリーマンさんのスペック
・10代から投資に目覚め、アーリーリタイアを目指す
・年収の高い某三菱系企業に就職、毎月収入の8割を米国株に投資
・30歳で資産7,000万円を達成し、セミリタイア
なんとも凄い経歴ですね・・・( ̄▽ ̄;)
一見すると、とても真似できないようにも思えますが、セミリタイアを目指す我々には参考になるべき姿勢がたくさんあります。
三菱サラリーマンさんから学ぶべきポイント
①投資のために、会社からの安定した給与を得る、と言う逆算思考
②徹底して生活コストを下げるための、惜しみない努力
③収入の8割を米国高配当株式に突っ込める、強靭な意志
ブログの文章から伺える三菱サラリーマンさんの人柄は、大変穏やかではありますが、なかなか実践できるものではありません。
また、投資手法も先ほどのインデックス投資ではなく、米国高配当株への投資、を徹底して実践されて安定したリターンを上げています。30歳と言う若さでセミリタイアを達成されてるのは、本当に尊敬に値しますね。
特にご本人が強調していたのが、周りの意見など気にせず、信念を持って目標に突き進むマインドでした。
是非とも見習いたいです。
セミリタイア可能な貯金額は、年齢によって違う
三菱サラリーマンさんの事例は、非常に参考になるものでしたが、環境は人それぞれ。
ひとくちにセミリタイアと言っても、条件は違います。
もう少し具体的な、年齢や資産状況も踏まえたシミュレーションもしてみたい、と思いますよね。
「逃げ切り計算機」での、年齢別シミュレーション
逃げ切り計算機知ってますか?
年齢や貯金額、生活費、投資運用利回り、などの条件を入れると老後の貯金残額が算出されるツールです。
例えば、
①年間生活費120万円
②利回り4%で運用 年金受給65歳で月10万円
③生活費の不足分を貯金から取り崩しても、100歳までにお金が残っている。
という状態にするためは、今貯金がいくら必要か、計算してみました。
年代ごとの結果は以下のとおり。
・30歳 3,250万円
・40歳 2,950万円
・50歳 2,200万円
当然ですが、年齢で必要な貯金額は違いますね。
年金受給までの取り崩し期間が長くなるため、年齢が若いほど不利になります。
ここで、年金以外の収入が月5万あるとした場合、結果は変わってきます。
・30歳 3,250万円 → 2,000万円
・40歳 2,950万円 → 1,980万円
・50歳 2,200万円 → 1,370万円
どうでしょう。なんだか実現可能性が出てきませんか?
ポイントは年金受給の65歳までの収入を、どの程度確保出来るか、です。
生活費がどれくらいかかるかでも、結果は変わってきますね。
セミリタイアを達成するため、今日からできること
以上、セミリタイアへのシミュレーションを見てきました。
正直に言って、この条件なら大丈夫、みたいなものはないですね。
とはいえ、誰でも今日から実践可能な、セミリタイアするためのポイントを、考えてみました。
①生活費を抑える
②セミリタイアしても、なんらかの労働収入を得るイメージを持つ
③株式長期投資を実践する
④セミリタイアへの強い意志をもつ
①生活費を抑える
職場環境にもよりますが、今からでも可能なのは支出の見直し。
仕事の付き合いや、不必要な見栄のための支出はやめましょう。セミリタイアへの目標があれば出来るはず。
職場環境にもよりますが、支出の大半を占める家賃も見直しましょう。家賃の安い場所、可能であれば田舎に住むのがベストです。
食費も見直しが必要です。外食しない、極力自炊にした方が健康にもお財布にも優しいです。
セミリタイアに成功されてる方、皆さん節約がキモだとおっしゃっていますね。
②セミリタイアしても、なんらかの労働収入を得るイメージを持つ
全く労働をやめてしまう完全リタイアは、心理的ハードルが上がります。
収入が無くなる→食べていけない→生きていけない
と悲観的に考えてしまいがちです。
まだまだ働ける年齢でリタイアするのですから、ストレスのない範囲で労働するのは、精神衛生上も良いので、労働収入の選択肢もある、という気楽な気持ちを持ちましょう。
短期バイト、日雇い派遣系の仕事も、その場限りだと思えばそれほど苦になリません。
リタイアまでに必要な貯金額を少なくするためにも、幾らかでもリタイア後に労働収入を得ることは大事になってきます。そのためのイメージも持って置きましょう。
③株式長期投資を実践する
FIREで30代、40代で早期リタイアするにしても、50代で定年時期を横目に見ながら、退職時期を考えるにしても、資産運用は鍵になります。
特に、安定感と長期的な視点から、株式のインデックス投資は、第1選択になってくるかと思います。
まだ投資が始められていない場合は、NISAなどを利用した積立投資を毎月数万からスタートしてみましょう。お金に対する意識が変わってくるのは間違いないです。
④セミリタイアへの強い意志を持つ
退職に必要な貯金額、資産運用の方法を検討したり、
利回りを計算して将来シミュレーションを、色々考えすぎてしまうよりも、
強い意志を持って退職を決断する、ということも大事ですね。
自分もまだまだ悩んでばかりで、なかなか決断できていませんが・・
それでは、セミリタイア目指して頑張って行きましょう!