
こんな疑問に答えていきます。
DeFi銘柄、何が上がるのか?徹底解説
日本国内では、DeFi関連の情報がまだ十分に共有されていません。
というわけで、直近の動きも含めて簡単に解説していきます。
DeFi(分散型金融)は儲かる投資先なのか?
DeFi分散型金融)については、投資家目線で、資産運用として注目している人がほとんどだと思います。
実際、DeFiは儲かる投資先なのか?という視点でみていきます。
DeFiの実態は「プロトコル」
スマートコントラクトを使った金融機関や取引所の仕組みを、DeFiでは、プロトコルと呼んでいます。
人や企業などの組織ではない、システム(プロトコル)自体がサービス主体である。という仕組みなのです。
たくさんの開発者が、プロダクト(製品)として色々な金融サービスを提供しているのがDeFiの特徴です。
今、盛り上げがっているDeFiプロダクトには大きく分けて3つの種類があります。
・レンディング
・DeFi関連サービス
です。順番に見ていきます。
1.DEX(分散型取引所)
日本でいうコインチェックやビットフライヤーといった、経営主体のある取引所を中央集権型取引所(CEX)と呼ぶのに対して、DeFiの取引所は.DEX(分散型取引所)と呼ばれます。
特徴としては、
・スマートコントラクトを利用した取引
・手数料はないが、通貨を預けた他ユーザーへ報酬を払う
・利用に身分証や本人確認は不要
といった特徴があります。
また、.DEXには
・運用利回りなどは完全に需給で機械的に来まる
・取引が公開されるので透明性が高い
といった、「自律的取引所」と呼んで良いようなメリットがあり、利用者が急増しています。
2.レンディング
DeFiのレンディング(貸付)サービスは、仲介業者のいないプラットフォームで、レンディングプロトコルと呼ばれています。
DeFiのレンディングプロトコルは、BlockFiなどの中央集権型のレンディングサービスと比較して
・利回りがリアルタイムで更新されいつでも引き出し可能
といった特徴があります。
3.DeFi関連サービス
取引所やレンディングサービス以外のプロダクトのことをここでは関連サービスと呼びます。
具体的には
・既存取引所のDeFi代行サービス
・オラクルサービス
といったものがあります。
DeFiプロダクトは、毎日のように新たなサービスが生まれていて、状況の移り変わりが激しいですが、現時点での代表的なものを挙げていきます。
注目のDeFiプロダクト7選
それでは、具体的に注目のDeFiプロダクトについて、順番にみていきましょう。
MakerDAO(メーカー)
分散型ステーブルコイン(ドルに連動したコイン)のDaiを発行しているのが、Makerです。レンディングプラットフォームの先駆者とも言える存在です。
Daiは2019年までは DeFiでの利用シェアの9割を占めていました。現在でも、分散型金融の中で主軸のステーブルコインの位置を占めています。
MakerではETH(イーサ)を担保として預託することで、DAIを借り入れることができます。
ユーザーはDaiを借りることでレンディングサービスを利用し、収入を得ることができるというわけです。MakerはガバナンストークンMKRを発行しています。
Compound(コンパウンド)
CompoundはDeFiレンディングで最もメジャーなプラットフォームです。
イーサリアムベースのERC20トークンを預託することで、金利収入を得られる、というビジネスモデルです。
Compoundは、2020年8月に、独自のガバナンストークン、Comp(コンプ)を配布し、すぐさま取引所がCompを上場、価格が高騰して一躍話題となりました。
Uniswap(ユニスワップ)
分散型取引所(DEX)の最も有名なプラットフォームがUniswapです。
DeFi関連の通貨やトークンの9割以上が、Uniswapを介して取引されています。
特徴としては、企業や個人が運営に全く関与していない、完全な形の分散型取引所であるという点です。
Uniswapには、
・運営者が取引情報にアクセスできない
・利用者の身分証明(KYC)も不要
といった特徴があります。
運営者側の関与を排除した、真に独立した金融プロトコルというのが売りなのです。
2020年8月には1日のUniswapでの取引高が、有名取引所Coinbaseの取引高を超えた、というニュースも出て話題となりました。
Uniswapは、ガバナンストークンのUNIを発行しています。
Instadap(インスタダップ)
DeFでの資産管理用の複雑さを解消するため、直感的なインターフェースのスマートウォレットを提供しているのがInstadapです。
・CompoundでDaiを担保にETHを借りる
といった取引を、資金の限界まで自動的にやってくれるサービスが特徴です。
実質的にレバレッジをかけて運用できることで、レンディングの利回りをあげてくれます。
Maker、Compound、Uniswapなどのサービスを一つのインターフェースで利用できる、ポータルサイトのようなサービスですね。
Yern finance(ヤーンファイナンス)
Yearn.Financeは、Aave、Compoundといったレンディングサービスをまとめて、資金運用を最適化してくれるポータルプロダクトです。
株式におけるロボアドバイザーのようなサービスですね。
Yearn.Financeは2020年7月、ガバナンストークンYFIをリリースしました。
ChainLink (チェーンリンク)
ChainLink は、「オラクル」サービスを提供している会社です。
オラクルとは、例えば「あるコインの取引所価格」などの外部情報を、スマートコントラクトへつなげるための仕組みのことです。
ChainLink は、スマートコントラクトをより使いやすくするためのサービスプロバイダーという位置付けです。
ChainLink は、トークンのLink を発行しています。
Binance(バイナンス)
世界最大の仮想通貨取引所がバイナンスです。
時流を読むことに敏感な取引所で、DeFiのブームにいち早く対応しています。
・ファイナンス
・セービング
といったDeFiの代行サービスを開始し、ユーザーの利便性を拡充しています。
Compound .Curveなど、他社のDeFiレンディングサービスでの資金運用を、バイナンスがを代行してやってくれる仕組みができており、非常に便利です。
バイナンスは、日本語対応やサポートも充実しているので、今後日本での DeFiサービスの主流になるかもしれません。
トークン爆上げ?注目のDeFi銘柄一覧
DeFiブームは、投資家にとって非常に魅力的なものですが、現時点では参入ハードルが高く、一般に普及するにはまだ時間がかかりそうです。
そこで、DeFiプロダクトが発行するガバナンストークンを購入することで、先行者利益をあげられるという目論見から、関連のトークン価格が高騰している状態です。

では、順番に見ていきます。
LINKトークン(LINK)
DeFiのオラクルサービスを提供するチェーンリンクのトークンが、LINKです。
他のガバナンストークンよりも歴史は長く、2017年当時から時価総額上位に常駐しているトークンです。
2020年10月現在は時価総額8位で、実績は安定しています。
COMPトークン(COMP)
COMPはCompoundのガバナンストークンです。8月のCOMPトークン配布は大変な盛り上がりとなりました。
貸出、借入を行うとCOMPがもらえる仕組みなため、レンディングの利益とプラスすると現在の価格がつづけばトータル20%を超える年利となる可能性もあります。
現在、高騰は落ち着いていますが、価格は維持されています。
UNIトークン(UNI)
UNIはUniswapのガバナンストークン。9月1日までにユニスワップを使用したユーザーに、一律400枚のUNIトークンが配布されました。
利用者アカウントあたり一律に、しかも予告なしで配布されたため大騒ぎになりました。
UNIトークンは早速、バイナンスなどで上場され、あっという間に値段があがり、400UNI=20万円以上の価値がつきました。
ユーザーには「給付金」とまで言われて、大変な盛り上がりとなっています。現在は価格も落ち着いていますが、依然価格を維持しています。
バイナンスコイン(BNB)
2020年10月現在、時価総額5位にまで上り詰めている注目度No1のバイナンス。そのバイナンスのコインがBNBです。
DeFiブームで、他の仮想通貨取引所から資金が流出しているなか、DeFiに対応したサービスを矢継ぎ早に開始して、投資家から一気に資金を集めています。
他のDeFiのプロダクトはガバナンストークンがメインなため、投資対象銘柄としては、バイナンスが最も有望と言えるかもしれません。
MKRトークン(MKR)
Makerは、DeFiのスタンダードとなっているステーブルコイン、DAIを発行するプロダクト。
その中で使用されているのがMKRトークンです。
YFIトークン(YFI)
Yern financeで使用されているガバナンストークンです。
YFIはわずか30,000枚の発行ということもあり、リリース直後に価格が高騰し、「ビットコインの価格を超えた」と話題になりました。
DeFi銘柄は上がるのか?検証
盛り上がりを続けるDeFiですが、今後の見通しはどうなのでしょうか?
検証していきます。
ICOブームとの比較
2017年当時はICOに参加してコインを買うだけで儲かる、というインセンティブがあり、たくさんの野次馬的な投資家を集めました。
当時のブームは取引所に日本円を入金して、コインを買うだけだったのと比較して、現在の DiFiブームは、
・利益が出る仕組みの理解が難しい
・英語でのサービスがメイン
などもあり、一部の仮想通貨ファンなどの、先行者(アーリーアダプター)が参加して盛り上がっている状態です。
DeFiへの預託資金の増加
過渡期で、まだまだこれからな現時点でも、DeFi市場には大量の資金が流れ込んでいます。
こちらは、DeFiに資金が預託されたボリュームを表すデータです。預託額の増加=DeFiへの期待値の増加、という見方ができます。
この先、ユーザーが参加しやすい形で、原稿の取引所などが新しいサービスを提供してくると思われます。そうなった場合は、今よりもさらなるブームが起こりそうな気配です。
イールドファーミングは詐欺なのか
しかしながら、各プロダクトが発行する、ガバナンストークン(意思決定に参加できるだけのトークン)に、目先の値上がりを期待したユーザーが押し寄せている現状は、やはり異常とも言えます。
イールドファーミング(利回り農場)と呼ばれるこうした手法は、遅からず崩壊する気配が濃厚です。
利回り1000%?
Sushiスワップなどの投機的なプロダクトでは、直近数日の利回りを年利に引き直して「年利1000%」といった利回りをうたっています。
しかし、これはまるで詐欺(スキャム)と呼ばれても仕方がない状況です。
仮想通貨のトレンドはDeFi関連銘柄へ
とはいえ、仮想通貨で資産を増やそうとする投資家にとっては、DeFiの盛り上がりは無視できないところです。
ただ、実際にDeFiサービスを使って、資産運用をするには、まだまだ英語や技術的な環境が整備されていて時間がかかりそうです。
しかし、仮想通貨やトークンを購入することは比較的簡単にできます。
バイナンスなどが積極的にDeFi関連銘柄を上場しているので、今後はDeFi関連銘柄が仮想通貨市場の盛り上がりの中心になるのは間違いなさそうですね。
まとめ
・DeFiの参入障壁もあり、まだまだこれからも伸びる
・DeFi関連銘柄に投資するのもあり
では、また。