
こんな疑問に答えていきます。
米国株投資ならグロース株を選択すべき理由【目指せテンバガー】
株式投資には様々な手法があります。
その中で良く議論になるものに、バリュー株投資とグロース株投資、どちらがが良いか、という議論があります。
グロース株投資について深堀していきます。
グロース株とバリュー株
グロース株とは、業績が伸びて、株価が上昇している「成長株」のことです。
バリュー株と呼ばれる割安株と比較されることが多いです。
将来の利益見込や純資産などの指標から見ると、現在の株価が実際の価値に比べて割安になっている株のことをバリュー株と呼んでいます。
なぜグロース株が良いのか
グロース株投資の特徴としては
・企業の成長に乗る方法なので分かりやすい
・銘柄選択が比較的かんたん
現在であれば、成長しているGAFAMなどのハイテク株に投資する、といった手法です。
株価が上昇している株式を買うので、初心者にも比較的取り組みやすい手法です。
ミネルヴィニのグロース株投資法
グロース株投資法の名著、マーク・ミネルヴィニの「成長株投資法」によれば、株価には人の一生と同じようにサイクルがあります。
・第2ステージ 上昇局面 機関投資家の買い集め
・第3ステージ 天井圏 機関投資家の売り抜け
・第4ステージ 下落局面 投げ売り
第2ステージで買い、第3ステージで売るのが理想です。
グロース株投資法のポイントは
・PERが高い会社を買う
・上昇局面で買う
という、ある意味シンプルな手法です。
グロース株が人気な理由
現在、グロース株の人気の理由としては
・馴染みのある有名企業が多い
・場合によっては10倍にもなる可能性
米国GAFAMと呼ばれる、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトの成長が著しいです。
日本株もアベノミクス以降、株価は高騰を続けています。
S&P495?GAFAMの成長が圧倒的
高騰する米国の株価を表す指数に、S&P500があります。
実はこのS&P500の500社時価総額の2割を、GAFAMの5社で占めている状態です。
S&P500の成長のほとんどは、GAFAMの成長が牽引しているため、米国株の成長率は、GAFAMを除くS&P495で見ないといけない、といった議論もあります。
それだけGAFAMの成長が突出しているわけです。
株取引アプリ「ロビンフッド」の影響
米国株が上昇している理由として、米国の株取引アプリ「ロビンフッド」の影響が大きいと言われいます。
ロビンフッドは洗練された使いやすいインターフェースで、若い層の株式投資への参加を促しました。
アプリ内でのコミュニティも活発で、株取引にエンターテイメントを求める投機的な流行もあり、一時のビットコインの盛り上がりを彷彿とさせます。
配当のないグロース株で生活できるのか
FIREムーブメントで提唱されている4%ルールでは、株式を毎年4%づつ取り崩していくことを前提にシミュレーションされています。
一般的な感覚だと、株式投資でリタイア=配当生活です。
しかし、FIREムーブメントではS&P500連動インデックス投資などの、成長する株式に投資する方法が推奨されています。
株式を定期的に取り崩す手法でも、資産をゼロにせず老後を過ごすことが可能なのです。
なぜ米国のグロース株投資が良いのか
結論ですが、グロース株投資をするのには、米国株が向いています。
米国株が日本株よりも有利な理由としては
・成長企業の数が多い
・GAFAの業績が世界規模
といった点が挙げられます。
右肩上がりの成長を続ける米国株に投資した方が、市場の波に簡単に乗ることができます。
おすすめ米国グロース株銘柄7選
それでは、実際に米国のグロース株銘柄をみていきましょう。
Google(グーグル)
・20年第2Q売上 1.7%減の382.9億ドル
・PER 32.8倍
・配当利回り なし
Youtubeをはじめとして、ネットの世界でなくてはならない存在となっているGoogle
コロナの影響で広告収入は前年から減少していますが、YouTubeは6%弱増加、クラウド収益はなんと4割も増加しています。
Apple(アップル)
・20年第2Q売上高 前年11%増の597億ドル
・PER 34.2倍
・配当利回り 0.7%
売上高は前年11%増の597億ドル、iPhoneの売上は2%程度の増加です。
アップルウォッチなどのウェアラブル事業なども好調です。Appleは、2012年より配当も出しています。
Facebook(フェイスブック)
・20年第2Q売上 前年11%増の187億ドル
・PER 30.3倍
・配当利回り なし
SNSの世界でダントツのシェアを誇るFacebook。1日のFacebook利用者数は18億人と、拡大を続けています。
Facebook版の仮想通貨、リブラの発行でも話題となっています。
Amazon.com(アマゾン)
・20年第2Q売上 前年40%増の889億ドル
・PER 121.1倍
・配当利回り なし
世界を席巻するマーケットプレイスのAmazon。売上は前年40%増というモンスターぶりです。
クラウド事業のAWSも絶好調で隙なしです。PER120倍でも関係ない勢いで株価の上昇を続けています。
Microsoft(マイクロソフト)
・20年第2Q売上 前年13%増の380億ドル
・PER 36.2倍
・配当利回り 1.1%
IT業界の重鎮マイクロソフト、依然として前年度比10%以上の成長を続けています。
クラウド事業のazureも好調で2割近くの成長となっており盤石です。配当も2006以降、増配を続けている超優良企業です。
Tesla(テスラ)
・20年第2Q売上 前年5%減の60億ドル
・PER 873.4倍
・配当利回り なし
鬼才・天才・変人とも呼ばれるイーロン・マスクのテスラ。スペースXなどの、壮大なスケールのビジョンを持つトレンドセッターです。
PERは873倍ととんでもないことになっており、完全に業績よりも期待値のみで株価が爆上がりしています。
Netflix(ネットフリックス)
・20年第2Q売上 前年25%増の61.5億ドル
・PER 72.3倍
・配当利回り なし
日本でもすっかりサービスが定着したNetflix。
コロナ以降のステイホーム需要で、契約者数は190カ国で2億人にも昇り、現在も増加し続けています。
おすすめ米国グロース株ETF3選
米国グロース株はかなりの数がありますが、投資銘柄をひとつふたつに絞るのは難しいですし、リスクがあるのでおすすめしません。
グロース株の場合、事業の将来性を予想するのは難しいため、少数銘柄への投資はギャンブル的な要素が大きくなります。投資先は分散する必要があります。
そこでおすすめなのがグロース株銘柄を集めたETFです。代表的な3つを紹介します。
バンガード 米国高配当株式ETF(SPYG)
・S&P500高配当 約80銘柄 90億ドル
・金融 ヘルスケア 配当金利回り 1.04%
・経費率 0.04%
・GAFA組入れ率 34.78%
S&P500のグロースをまとめたETF。GAFA組入れ率も多く、バランスが取れたETFです。
経費率の低さもメリットです。
インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ET(QQQ)
・約100銘柄 約1346億ドル
・エネルギー ヘルスケア 通信
・配当金利回り 0.58%
・経費率 0.20%
・GAFA組入れ率 43.26%
絶好調のナスダック100指数連動のETF。GAFA組入れ率も4割以上でハイパフォーマンスです。
バンガード 米国情報技術セクター ETF(VGT)
・S&P500高配当 約80銘柄
・テクノロジー・ソフトウェアおよびサービス
・配当金利回り 0.91%
・経費率 0.10%
・GAFA組入れ率 38.63%
情報技術セクターの銘柄を集めたETF。
アップルとマイクロソフトで3割以上を組み入れているので、この2社に投資したい場合はおすすめのETFです。
グロース株のみのポートフォリオは危険か
グロース株のみのポートフォリオを組んでも大丈夫か?というと危険な側面もあります。
理由を説明していきます。
グロース株のみで大丈夫なのか
当然ですが、グロース株には下落のリスクがあります。
実際、2000年のITバブル時は、ナスダック指数は80%超の大幅な下落を経験しています。
当時はインターネット黎明期で、GAFAMが生活に根差している現在とは状況が違いますが、今後どうなるかはわかりません。
リスクとリターンは表裏一体
そもそも投資の世界では、
リターンが高い=ボラティリティ(リスク)が高い
ということと表裏一体です。
今後株価の下落があった場合、グロース株のみの投資だと一気に資産を減らすことにもなりかねません。
好況期と不況期にはサイクルがある
グロース株のトータルリターンは、好況期か不況期かで変わってきます。
・不況時は高配当株が強い
という特徴があります。
好況期はグロース株の成績が圧倒的に良いですが、不況期になると高配当株のパフォーマンスが良くなります。
ポートフォリオを分散させるメリット
グロース株と高配当株をバランスよく配分したポートフォリオにするのが良いです。
今後不況期で市場が冷え込んだ場合は、高配当株の安定した配当があれば、パニック売りをしないで済みます。
不況期では高配当株も当然下がりますが、配当が出ることで心理的な安心感があります。慌てて売却して損失を出すことを防ぎます。
投資全体として低迷期を耐えるという意味でも、高配当株をポートフォリオに組み入れるのは合理的な判断と言えます。
資産アセットを分散させることも必要
暴落時や恐慌時には株式投資のみのポートフォリオだけではリスクに対応できません。
株式と逆相関の動きをする、債権や不動産での資産運用もひとつの選択肢になります。
金・銀・プラチナなどの現物資産、ビットコインなどの暗号資産などでの資産運用も考慮にいれるべきです。
まとめ
・やはりGAFAMが強い。おすすめはグロース株ETF
・グロース株以外にもポートフォリオを分散させよう
では、また。