
そんな疑問に答えて行きます。
気をつけよう、仮想通貨詐欺の手口は3つ【保存版】
仮想通貨詐欺の代表的な手口は、3つあります。
それぞれを組み合わせた、巧妙な仕掛けをとているものも多いですが、基本的な知識があれば、怪しい案件を判断できるようになります。
だまされないためにも、過去に実際行われたの詐欺の手口などを勉強していきましょう。
①ポンジスキーム
ポンジスキームとは、HYIP「High Yield Investment Program」と呼ばれる、高利回りをうたう投資商品に使われる詐欺の一種です。
ポンジスキームは、100年以上前からある古典的な詐欺の手口で、具体的には、下記のような流れで行われます。
↓
②運営者はお金を運用している体で実は何もしていない
↓
③集めたお金を「配当」として先行の投資者に支払う
↓
④顧客がだんだん増えると、集めた分では配当が回らず破綻
↓
⑤突然、運営者がどこかに消えてしまう
とても単純な手口なのですが、仮想通貨は
・将来性がある
・投資案件として扱いやすい
と言った特徴があり、一般人との情報格差からこのポンジスキームが横行しやすい投資対象なのです。
②MLM(マルチ・レベル・マーケティング)スキーム
MLMとは「ネットワークビジネス」とも言われ、口コミで商品の販路を広げていく「マルチ・レベル・マーケティング(マルチ商法)」のことです。
日本でもA社やN社と言った、物販系のMLM企業が有名ですよね。
実態としては、対面でのセールスを行なっていくのですが、基本となる理論はピラミッドスキームです
ピラミッドスキームとは
会員が新規会員を募って、集めた金額を上位会員に支払う、という代理店のような仕組みのこと。
ただし、運営側と会員には雇用関係がないので、運営側、上位会員のみにメリットがある仕組みです。
後払いの報酬、かつ個人勧誘で増やしていくので、運営者側にはコストがかからず、会員=売上を増やすことができ、原理上は無限に会員を増やすことが可能になります。
2代目:6名×新規6名=36名
3代目:36名×新規6名=216名
4代目:216名×新規6名=1,296名
5代目:1,296名×新規6名=7,776名
6代目:7,776名×新規6名=46,656名
7代目:46,656名×新規6名=279,936名
8代目:279,936名×新規6名=1,679,616名
もうちょい進むと日本の人口を超えます笑
仮想通貨のポンジスキームの集客では、秘匿性を前面に押し出すため、対面でのMLM集客が都合が良いため、定番で使われる手口です。
③ICO プレセール
ICO とは(イニシャル・コイン・オファリング)の略で、仮想通貨関連事業での資金調達方法のことです。
プレセールとは、プロジェクトが独自のトークン(運営者管理の仮想通貨)を、上場前に安価で投資家に販売する手法のこと。
はじめに言っておくと、ICO自体は資金調達の有効な手段であり詐欺ではありません。
例えば
Cardano(ADA)
EOS
OmiseGo
など、実際にプロジェクトがスタートして価格が上がっている銘柄もあるのですが、詐欺的なICOも多いのが実態です。
特に2017年から2018年にかけては、よくわからないICO案件が乱立していました。
それに伴い、
・ポンジスキーム
などの典型的な詐欺も蔓延しました。
米国の ICO調査のレポートでも、詐欺は81%、失敗が6%、難航が5%で、実際に取引所で取引できたトークンはわずか8%だったということです。
しかも、大半のプロジェクトはそもそも開発をするつもりがない詐欺案件だったとのことです。
メジャーな仮想通貨詐欺案の具体例
それでは、過去の仮想通貨詐欺の事例を見て行きましょう。
BitClub Network (ビットクラブネットワーク)
ビットコインのクラウドマイニング投資と称して、大規模に資金を集めた詐欺案件です。被害総額は800億円とも言われています。
マイニング×MLM×ポンジスキーム型ですね。
ビットクラブでの投資者のキャッシュポイントとしては、
・紹介報酬
・ボーナス報酬
の3週類が得られるというものでした。メインはクラウドマイニングのファンドの形式を取りつつ、
・MLM的な紹介報酬
・マイニングから生まれた報酬の半分はコミッション
・マイニングで溜まった報酬でさらに投資させる
など主催者側のメリットが大きい、非常に巧妙なスキームでした。
2019年には首謀者が逮捕され、実質破綻しています。
Bitconnect(ビットコネクト)
こちらは仮想通貨のレンディングをメインにしたICO案件。レンディング×ポンジスキーム型です。
レンディングとは、仮想通貨を貸し出すことで利率がつくという仕組みです。
日本の主要な仮想通貨取引所でも行われていますが、年利で1%〜5%程度が一般的。
ところがビットコネクトは、独自の通貨BCCをレンディングすることで、 日利平均1%、月利30%もの利息を得ることができるとのふれこみでした。
つまり、3ヶ月貸し付ければ、元本を回収できるというわけです。
典型的なポンジスキームであったため1年ほどで破綻しています。
創設者のカルロスさん。テンション高いです笑
BitRegion(ビットリージョン)
1日1%という高利回りをうたい大流行した投資案件です。
紹介すればコミッションが発生するという、ポンジスキーム×MLM(リアル紹介)型の詐欺です。
特徴としては、融資したい人と融資されたい人をマッチングさせる、というソーショルレンディングやクラウドファンディングの手法を借りていました。
実態としては、典型的なポンジスキームです。集客は、投資家を中心とした口コミ紹介で2016年末ごろに広まりました。
D9
D9クラブは、集まった資金で投資をし、日利10%の利益を上げ、そのうちの1%を会員に還元するという内容の投資案件でした。
ポンジスキーム×MLM(リアル紹介)型の詐欺です。
こちらは投資ファンドの形式をとっており、創始者が 10年以上、イギリスの「Bedfair」というブックメーカーで投資をしている、との触れ込みで広まりました。
ブックメーカー投資の仮想通貨版、という感じです。
こちらもビットリージョンと同様、完全オフラインの口コミ紹介方式の投資案件で、MLMの手法を採用していて、2016年の後半に投資家界隈でブームになりました。
NOAH COIN(ノアコイン)
ノアコインは、フィリピンの貧困解決、都市開発を支援する名目で開始されたICO案件です。
ICO×国家プロジェクト×大風呂敷型 という形態です。
・都市開発支援
・貧困問題の解決
という、なかなか壮大なビジョンのもとローンチされました。
2017年のICOでは40億円を集めたようですが、9割以上は日本人投資家でした。
日本のネットビジネス界隈で有名なアフィリエイターが、大々的なキャンペーンをおこなって集客していたことが話題になりました。
後日、フィリピン大使館より、フィリピンの国家プロジェクトとは無関係であることが発表されました。
ノアコインの価格はほぼ0となり、プロジェクトは実質的には破綻状態となっています。
SPINDLE(スピンドル、ガクトコイン)
著名人を使ったメディア戦略でのICO案件です。
GACKT氏が広告塔となったことで話題となったスピンドル。ガクトコインとも言われていました。
2018年にICOを開始し、資金調達は200億円とも言われrています。
投資家とヘッジファンドをつなげるプラットフォームの構築をうたっていましたが、実際のプロジェクトの進行は不明で、コインの価格もほぼ0円となっています。
仮想通貨詐欺に騙されないためには
本日のまとめ
・人づての仮想通貨案件には手を出さない
・ICO案件には注意する
仮想通貨は、最新技術、金融、トレード、マーケティング、などが渾然一体となったカオスな世界です。
巨額な資金が動く世界ですので、詐欺案件には引っかからないように、十分注意してください。
それではまた。